レトロという言葉は便利だけども、どこか偽物臭い。
レトロって言葉には、歴史がある風なニュアンスが含まれていないか?
そんな事を考える時があります。
本当の老舗にはやっぱり本物の歴史があって、努力や苦悩や喜びがたくさんつまっています。しかも時代や環境の変化とともに一緒に変化しています。
ニットさんはその素敵な見た目に惑わされがちだけども、過去50年を超える時の流れの中で変化しつづけ、愛され続けてきた錦糸町南口の名店の一つです。
お店の名前である、「ニット」は、先代の代にメリヤス業(ニット)をしていたから、名前だけでも家業を残したい、そんな想いから名づけられているとのことです。
喫茶店に業種転換した当時は、豪華絢爛なシャンデリアに大理石の壁、日本庭園を模した室内、と今では想像もつかない姿をしていたそうです。
しかし、店内をよく見ると、当時の名残も残っています。
地元の人たちに愛されるのはもちろん、多くの撮影やロケに使われるニットは、見た目以上に人を惹き付ける魅力を持っているんだと思います。
一般的に、「ニット」という言葉からイメージする雰囲気って、優しい、温かい、などだと思いますが、その言葉に導かれるように、ここで働いている人たちからは優しさや温かさが滲み出ています。
さて、これからのニットはどう変化していくのでしょうか。
錦糸町という街で、一緒に年を重ねていくのが楽しみなお店です。
名物のホットケーキ(焼き上げるのに20分かかります)
隠し味は企業秘密・昔ながらのナポリタン
創業当初の味を守るコーヒー
公園の中にいるような店内