新型コロナウィルスが変える不動産市場

猛威を振るう新型コロナウウィルス

本記事執筆時点、2020年の3月30日で、世界的な新型コロナウィルスCOVID-19の影響で、全世界の感染者が72万人を超え、残念ながら亡くなられた方は3万人を超え、国内感染者も2,000人を超えてきました。
感染拡大のスピードは今のところは抑え込むことがで出来ず、更なる警戒が必要な状況です。

欧米では早い段階から、外出禁止や外出自粛を求める動きが活発となり、ニューヨークやロンドン、パリ等の主要都市も実質封鎖状態となりました。
日本でも東京では、週末の外出に関しては自粛要請がなされておりますが、平日はまだまだ通常通りの人の流れがあるようです。
ひょっとすると、東京でも今後は更なる外出規制が必要となる局面もあるかもしれません。

この様な非常事態の中、大手企業を中心に従前から少しづつ普及していた在宅ワーク、所謂テレワークが急激に普及しているように感じます。
これが出来るのは。、今は元々準備していた企業が中心であると考えられますが、今後は対応を迫られる企業も増えてくるのではないでしょうか?

急落したREIT市場に見る不動産への影響

さて、この様な大きな社会構造の変化のまさに真っ只中なわけですが、不動産を取り巻く環境も大きく変化するかもしれません。

一番最初に大きな影響が出たのは、不動産証券化市場、J-REITの市場です。
証券化されて上場されているREITは、他の上場株式と同じように、今回の騒動による将来の収益変化や、需給の変化を数日で反映することとなりました。
具体的には、3月初旬にはやや下落し,2,000ptだったJ-REIT指数は、
わずか14営業日で1,138ptまで実に40%以上の下落となりました。
特に3/19は一日で18.5%の下落と、ロスカットを巻き込んだ記録的な下落となりました。

本日時点では株式市場の行き過ぎた下落相場からのリバウンドで、一旦の底打ち感がでて1,571ptとなっています。
ですが、まだまだ予断を許さない不安定な状況が続いています。

REITには居住住宅や、オフィスビル、商業施設や物流施設、ホテルなど、様々なものがありますが、今回の下落では特に選別されれることなく調整が入ったことには驚きましたが、今後は影響の大小により、銘柄選別が入ってくるものと思われます。

現物の不動産市況への影響

恐らくこのREITの状況は、時間差で現物の不動産市況へも少しづつ影響が出てくるものと思われます。

売買物件では、新築、中古問わず、需給の悪化から販売価格の見直しがされ、価格自体は下落圧力が強まるのではないでしょうか。特に影響が出るのは中古物件と思われます。
しかし、住宅ローンを借りる側からすると、金利は据え置かれ、(金利を上げられず)ご自身の居住用であれば、この数か月前の状況よりも有利になる可能性型機と思います。
銀行融資が以前よりもシビアになる可能性はありますが、財政出動では住宅ローン控除の強化などで、後押ししていくことになると思います。

投資用物件に関しても、需給の悪化から、価格面では同じことが言えると思いますが、より直接的に融資態度が厳しくなることで、キャッシュによる買い付けには有利でも、融資による投資はやや厳しくなるかもしれません。

またオフィス市況もひょっとするとリーマンショック以上に冷え込む可能性があると思っています。
当時と違うのは、テレワークの普及で、大手企業を中心にオフィス床面積の見直しが行われる可能性はあると思います。超大型オフィスよりも、手頃なサイズ感のオフィスの方が安心感があるかもしれません。

さて、最後に賃貸市場について。

外出禁止、在宅ワーク(テレワーク)などから想像される不動産市況の変化で、真っ先に考えられるのは、居住用住宅に対する意識の変化です。
今回の騒動が社会的構造の変化に影響をもたらすようなことになったとすると、価値が上がるのは恐らく居住用住宅ではないでしょうか。

今までの日本社会の働き方を含めたライフスタイルは、基本的に多くの時間をオフィスで過ごし、自宅は平日は寝るだけで、週末を過ごすための「場所」としての投資対象でした。
しかし、在宅勤務(テレワーク)が一般的になると、今までとは自宅で過ごす時間が全く異なってきます。爆発的に自宅滞在時間が増加するため、それに見合った投資、出費として見直される可能があります。
また、在宅ワーク(テレワーク)を前提に住宅を考える場合は、現在の居住目的だけの時とは異なり、必要とされる床面積も増加することが予想されます。

そのため、昔の投資用ワンルームマンションに代表される、6畳~7畳のワンルームタイプよりも、少しゆとりのある1LDKや、広めの1Rに期待できると思っています、

最後に

もちろん今回の新型コロナウウィルスの騒動がが早期に終結し、穏やかな日常が訪れることを切に願っていますが、この様な事態からでも新しいことに挑戦し、進化を遂げる社会であって欲しいと思います。
もしもその様な変化が起こるのであれば、今回の様な騒動が契機となる可能性は大いにあると思います。
注意深く構造変化のようなものに注目し、お客様の求めるものに対応出来るよう、当社も変化を注視していきたいと思っています。